コラム

古紙回収の概要

●古紙の定義

「古紙」というのは通常、「製紙原料」として回収されたものを定義します。そして、古紙は印刷工場や新聞社などの紙を大量に扱う所から回収した「産業古紙」と家庭や商店街などの一度使用した紙を回収した「回収古紙」に分類されます。その中でも雑誌、新聞と段ボールの3品種が、古紙消費量の約85%を占めています。

 

●古紙の回収・流通経路

経路としては2種類あり、家庭、商店街、商業施設から出た古紙が行政回収、拠点回収によって集められますが、企業や印刷工場の場合は古紙回収業者に依頼をします。ごみの廃棄が会社の経費として費用がかかってしまうよりも、業者に依頼することで古紙や段ボールを買い取ってもらえれば収益に繋がるからです。

 

そうして回収された古紙は直納業者に搬入されます。直納業者に運ばれた古紙は梱包機で圧縮され製紙メーカーへと運ばれ、そしてその一部は輸出されます。

 

2014年の回収実績としては、21750千トンの古紙が回収され、そのうち、4619千トンが海外へと輸出されています。そして、海外から約34千トンが輸入されていますので、17165千トンもの古紙が国内で再生利用されています。結果として、回収された古紙の約99%が製紙原料となり、紙に生まれ変わります。

 

●数字で見る古紙の割合

経済産業省「紙・パルプ統計」の資料によると、2014年の紙・板紙合計の古紙回収率は80.9%で古紙利用率は63.9%です。「紙」向けの消費量は5932千トンで、その内訳は新聞古紙が64.2%、上級古紙が27.4%で、雑誌古紙が6.3%を占めています。一方で「板紙」向けは11161千トンで、段ボール古紙が75.7%、雑誌古紙が14.6%、上級古紙が3.5%を占めています。回収された古紙の用途としては、紙の分野では雑誌、新聞紙というようにまた紙として使われることが一般的です。

 

また、古紙の回収量は1980年の8078千トンに対して、2014年には21750千トンと約2.7倍に達しています。古紙回収率も1980年代の46%から81%に増加しました。回収率も利用率も世界としては高水準であるその背景には、古紙から異物やインキを取り出す技術などが優れていることや、国民の環境に対しての意識が強くなり、分別回収もしっかり備わったためと考えられます。

 

 

以前よりもエコの意識が家庭でも、企業でも強くなってきていることから今後もゴミを出さずにリサイクルの資源として古紙や段ボールを再利用していく動きも大きくなっていくと思います。ペーパーレスという世の中的に推奨の動きがあるにも関わらず、実際にはその動きが定着していない現状も考えるとエコの意識をなくしてはいけません。